健康経営における女性の健康【2】:女性の健康、昨年取り組んだ結果は?

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昨年より健康経営の認定基準に組み込まれた、女性の健康保持・増進に向けた取り組み。初年度だったこともあり、各社が手探りの中で様々な施策を実施しました。

実施の手ごたえについて、様々な企業にインタビューを行ったのですが、概ね反応は下記の3つにわかれたように感じます。

1.専門家を呼んで1時間のセミナー:大盛況バージョン

医師や保健師を読んで行われるセミナー。もともとネットワークがあった医師を呼んで1時間の座学。話が面白くユニークな専門家が登場し、会場は「へ~!」「そうなんだ!」の嵐。質問コーナーでは活発な質疑応答が行われ、セミナーは大盛況のうちに終了。

こういった企業は、いう間でもなく何の問題もありません。来年度も啓発セミナードンドン続けていってください。

2.専門家を呼んで1時間のセミナー:ウトウトバージョン

女性の生理の仕組、ホルモン周期のお話し、ありがたいデータの数々。女性なら一度は見聞きした情報がひたすら流れていく。女性社員はウトウト。セミナー後の質疑応答もなし。セミナー担当者はいそいそと職場に戻っていく女性社員の後ろ姿を悲しく見守る、、、。

仕方がありません。話しの面白い専門家を探すこと・引き受けてもらえる事、簡単なものではありません。女性の健康に関してのセミナーは行ったけれど、何故かモヤっとした気持ちがぬぐえない、、、。そんな悲しみが残るのがこの手のセミナーです。

3.検診促進:イマイチ盛り上がらない受診率

がん検診を目標設定している企業に多いと感じます。いくら若い社員に「がん検診に行こう!」といっても、響かないことは20年前に若者だったあなた自身が一番わかっているはず「いつかみんな検診の重要性を理解してくれるはず、、、」なんて遠い目をしながら言っていませんか?

 

健康経営の原点回帰なくして女性の健康の実現なし!?

みなさん思い出してください。健康経営部門に配属された直後に誰もが持ったであろうあの悩み。

「健康の必要性を訴えるだけでは、誰も動かない」

会社にやらされてイヤイヤ行う健康セミナー。どうして自分の体まで会社に管理されなければならないのか。健康には興味ない。多くの社員が、もしかしたらあなた自身でさえ、感じていたことです。

「何のために健康になるのか」

それを、健康経営担当者・セミナー講師・社員全員が理解し、同じ目標に向かうこと。これこそが健康経営の原点です。

なのに女性の健康になった途端に、女性ホルモンの仕組やイヤイヤ検診のオンパレード。

「なぜ女性の健康が必要なのか」が見失われていませんか?

 

最後に、、、

インタビューの結果、全ての企業から聞こえてきた次の課題についてご紹介します。

「女性の健康、次は管理職への周知と理解だ」

コチラについては、また後日詳しくご紹介します。

一般社団法人リプロキャリア 代表理事/キャリアコンサルタント 平陽子

人生の充実の為には「キャリアと女性の健康の両立」や「ライフプランと女性の健康の両立」が必要不可欠だという信念から、リプロキャリアを創業。多くの産婦人科医師とのネットワークと自身のキャリアコンサルタントとしての知見をもとに、女性の健康とライフプラン・キャリアプランの両立を目指した研修・セミナーを行っています。

 

 

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